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高年齢者を雇用することで得られるメリットを最大限に高め、デメリットのリスクを分散することが企業を運営する上で、とても重要です。
高齢者を雇用すると、次の様なメリットが企業側にもたらされることは、一般的に知られています。
a. 高年齢者の考え方、経験・スキル・ノウハウ・人脈の活用ができる。
b. 国からの支援・補助が受けられる
c. 若手従業員の手本になる
ところが、企業はデメリットのリスクを背負うことも忘れてはなりません。
① 高年齢者ともなると、長時間労働による疾病リスクも上がるので、短時間勤務など多様な働き方を認める必要があります。
② 若手が自分で考え試行錯誤する機会が減ってしまい、成長が遅れてしまう可能性や活躍できる機会が減る場合が考えられます。
③ 再雇用され、もともと部下だった人の下で働くとなると、お互いに さまざまな考え方や背景・方針があるため、仕事がやりづらく、組織としてのマネジメント機能が低下する恐れがあります。
人間は高齢になるほど、変化より安定を求める傾向にあります。習慣、慣行、建前など、若者なら簡単に変えようとしますが、高齢者は、理屈の上では変えた方が良いと分っていても、感覚的には古いものを守り、かたくなに改革を拒もうとします。
したがって、若者は変えなくてもよいことまで変えようとするし、高齢者は変える必要があることも変えようとしません。これは人間の心理の共通性のようです。
高齢社会になって、若者の理にかなった新しい提案であっても、世間の一般的な関係からなかなか実現されないことも多く「老害」といわれ、だからといって新しい提案がなければ世の中は沈滞し、進歩はありません。どこからか腐敗が始まります。
高齢者は自らの欠点を自覚し、世の中の進歩を邪魔しないように、素直でありたいものです。
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